腎臓の機能を少しでも長く保つためには、食事のとり方が重要です。
特にたんぱく質や塩分の量に配慮することが大切になります。
医師の指示がある場合は、量やとり方を守り、長く続ける工夫をしましょう。
★ たんぱく質をとり過ぎないためのひと工夫
たんぱく質は決められた量で
たんぱく質は、からだを構成している細胞の重要な成分で欠かせない栄養素ですが
使われたあとに老廃物が出るため、腎臓が老廃物を取り除く役目をしています。
腎臓の機能が低下すると、負担をかけないようにたんぱく質を制限する必要が出てきます。
必ず医師の指示を守って食事をとりましょう。
たんぱく質制限がある場合
●決められた量を必ず守る
●良質のたんぱく質の多い食品を選ぶ(肉・魚・卵・大豆製品)
●適正量のエネルギーをとる
●たんぱく質制限が厳しい場合は、治療用特殊食品を活用
無理なくたんぱく質を減らす
3食均等に減らすのが難しい場合は、朝食時にたんぱく質の多い食品を使わないことも
1つの方法です。
朝食のパターンを2~3通りに決めておくといいでしょう。
★ 減塩のためのひと工夫
調味料を控えめにし汁物は1日1杯までに!
高血圧やむくみ予防のために、塩分は制限を。
調理時に塩分を控えるほか、食卓でかけたり、つけたりする醤油やソース類も
なるべく減らします。
麺類は汁を残し、汁物は1日1杯までにしましょう。
減塩の基本ポイント
●調理時は塩分が多い調味料を控えめに
●食卓で醤油やソース類を使い過ぎない
●麺類は汁を残す
●汁物は1日1杯までにする
●加工食品は控えめにする
物足りないときは味にメリハリを!
塩分を一律に制限してしまうと、食事が味気なくなってしまいます。
そこで1食の中で普通の味付け、薄い味付け、塩分ゼロと献立ごとに味の
メリハリをつけるのも1つの方法です。
酸味、うまみ、香りで風味豊かに!
肉や魚介、きのこ、野菜など、うまみの出る食品同士を組み合わせる。
酢やレモンなどの酸味を加える、香辛料や香味野菜の香りを生かすなど、薄味でも
風味豊かに仕上げることで、満足感が高まります。
風味をプラスするヒント
● 酸味= 酢、レモン、柚子などを活用
● うまみ=肉や魚、きのこ、野菜を組み合わせる。
だしを活用する。
● 香り= しそ、生姜、ねぎ、ニンニク、ハーブなどを活用
● 辛味=カレー粉、唐辛子、柚子胡椒などを活用
★ カリウムをとり過ぎないためのひと工夫
茹でる、流水にさらす工夫を!
血清カリウム値が高い場合、カリウム制限の指示が出ることもあります。
カリウムは、野菜や果物、イモ類、豆類、海藻類、肉や魚に多いので
たくさんとり過ぎないようにします。茹でる、水にさらす事でもカリウムを減らすことが
出来ます。
カリウムを多く含む食品
● 野菜、イモ類
● 海藻(特に昆布の佃煮)
● 豆類
● 果物(特にアボガド、バナナ)
● 果汁や野菜100%のジュース
● ドライフルーツ(干し柿、レーズンなど)
● ピーナッツ、アーモンド
※ キャベツ、玉ねぎ、人参はカリウムが少なめです。
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