お子さんの、その”朝寝坊” 原因は起立性調節障害かもしれません。
”朝なかなか起きられない・起床時に眩暈がする”などの症状で子供が悩んでいるなら
起立性調節障害かもしれません。
症状を改善するには病気への理解と適切な対処が大切です。
起立性調節障害とは、ベッドから起き上がる時などに血圧の調整がうまくいかず
眩暈などの症状を引き起こす病気を起立性調節障害といいます。
思春期の子供に多く発症します。
病名は一般にあまり知られていないものの、多くの患者さんがいます。
症状の程度はさまざまです。重い場合には、朝、布団やベッドから起き上がることが
できず、学校に行けなくなることも少なくありません。
この病気の特徴として、夕方以降は元気になることから、「夜更かししているから学校に
行けなくなるんだ」「意識の問題だ」などと誤解されているケースが多いことも問題です。
こうした誤解をなくし、患者さんが適切な治療を受けるためにも、病気について
多くの人が正しい知識をもつことが望まれます。
起立性調節障害は基本的には身体疾患なので、身体的な治療で症状の改善が期待できます。
健康な人では、横になった状態から起き上がると、体位の変化によって血圧がいったん
下がりますが、すぐに血圧が上がって元に戻ります。
ところが、起立性調節障害の患者さんでは、横になった状態から起き上がったときに
血圧が下がったままで2~3分間たっても元に戻らないときもあります。
このように血圧が下がったままなかなか元に戻らない状態を、起立性調節障害の一種である
起立直後性低血圧といいます。
普通は立っている状態では、重力の影響で血液は下半身にたまりやすくなりますが
このままでは頭や上半身に血液が回らなくなるため、自律神経の働きによって下半身の血管が収縮
して血液を心臓や上半身へと送り返します。しかし、起立性調節障害になると自律神経の
働きに不調を来すため、体位を変えたときに下半身の血管がうまく収縮せず、血圧がすぐに
戻らなくなってしまうのです。起立性調節障害には、他に血圧は低下せずに、脈拍が異常に
速くなるタイプ(体位性頻脈症候群)などがあります。
主な症状=朝起きれなかったり、午前中に体調が悪い、立ちくらみ、眩暈、入浴時に
気持ちが悪くなる、顔色が青白い、疲れやすい、乗り物酔いしやすいなどがあります。
複数の症状に当てはまる場合は、まずは小児科や内科を受診してください。
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