神奈川県大和市漢方、漢方医、漢方外来、漢方内科、漢方皮膚科、漢方婦人外来、内科、皮膚科、整形外科、小児科、リハビリ科

Okabayashi Clinic

TEL.046-262-4885

〒242-0021神奈川県大和市中央1-1-2第二近藤ビル2F

呼吸器病気

咳喘息

咳喘息  咳が止まらない、特に夜になると酷い、喘息になる可能性があるか

そういう可能性があります。わが国における慢性咳嗽の三大原因疾患は、咳喘息(乾性咳嗽)、アトピー咳嗽(乾性咳嗽)、副鼻腔気管支症候群(湿性咳嗽)です。その中に咳喘息が一番多い。

咳喘息の基本病態は,中枢気道から末梢気道全体の好酸球性気道炎症と軽度の気道平滑筋攣縮がトリガーとなる咳嗽である。

咳喘息の診断基準(下記[1]~[7]のすべてを満たす)

  1. [1] 喘鳴を伴わない咳嗽が8週間以上持続する,聴診上もwheezeを認めない
  2. [2] 喘鳴,呼吸困難などの喘息の既往を認めない
  3. [3] 8週間以内に上気道炎に罹患していない
  4. [4] 気道過敏性の亢進
  5. [5] 気管支拡張薬が有効
  6. [6] 咳感受性は亢進していない
  7. [7] 胸部X線で異常を認めない

咳喘息患者の30~40%は,数年のうちに典型的喘息を発症する.吸入ステロイドによる長期維持療法によって,この喘息発症率は5%までに低下する.

従って、慢性咳の場合はできる限り、早めに治療した方が良いと考えられます。特にアレルギー性鼻炎、花粉症、アトピー性皮膚炎を持っている患者においては喘息になる率が高いです。

慢性咳と喘息

今度慢性咳の話をします。

外来でよく咳がなかなか止まらない患者がよく見かけます。話を聞くと、風邪を引きやすく、風邪を引くと、長引き、咳が止まりません。風邪の流行ではないのに風邪を引きます。咳や気道の違和感を訴えます。風邪を引くと咳が出やすいです。風邪を引いても、明らかな上気道症状がありません。この場合は軽症喘息の可能性があると考えられます。喘息とはいろいろタイプがあります。ゼーゼーしている患者さんが多いですが、咳をメイン症状として発症している患者さんもいます。特に、胸部レントゲン上問題がなく、喘息治療薬で一秒率が20%以上改善した場合は診断できます。もちろん慢性気管支炎の患者様もいます。

従って、臨床上、慢性咳をしている患者を診るとき、喘息の可能性を頭の中に入れて、見る必要があると考えられます。特に花粉症、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎を持っている患者様に対して、風邪薬を使ってもなかなか咳が止まらない時は診断的治療をしても気管支拡張剤、抗アレルギー剤を使って、有効かどうかを見る必要があると考えています。有効である場合は喘息の可能性が高いと考えられます。従って慢性咳をして、なかなか直らない場合は一度病院に受診したほうが良いでしょう。