咳喘息 咳が止まらない、特に夜になると酷い、喘息になる可能性があるか
そういう可能性があります。わが国における慢性咳嗽の三大原因疾患は、咳喘息(乾性咳嗽)、アトピー咳嗽(乾性咳嗽)、副鼻腔気管支症候群(湿性咳嗽)です。その中に咳喘息が一番多い。
咳喘息の基本病態は,中枢気道から末梢気道全体の好酸球性気道炎症と軽度の気道平滑筋攣縮がトリガーとなる咳嗽である。
咳喘息の診断基準(下記[1]~[7]のすべてを満たす)
- [1] 喘鳴を伴わない咳嗽が8週間以上持続する,聴診上もwheezeを認めない
- [2] 喘鳴,呼吸困難などの喘息の既往を認めない
- [3] 8週間以内に上気道炎に罹患していない
- [4] 気道過敏性の亢進
- [5] 気管支拡張薬が有効
- [6] 咳感受性は亢進していない
- [7] 胸部X線で異常を認めない
咳喘息患者の30~40%は,数年のうちに典型的喘息を発症する.吸入ステロイドによる長期維持療法によって,この喘息発症率は5%までに低下する.
従って、慢性咳の場合はできる限り、早めに治療した方が良いと考えられます。特にアレルギー性鼻炎、花粉症、アトピー性皮膚炎を持っている患者においては喘息になる率が高いです。